- 1.ぜんそくの子どもが発作を起こすと、イライラすることがあります。 ぜんそくの子どもをもつ親は、ストレスを感じるものなのでしょうか?
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多くの親にとって子育ては簡単ではなく、時に負担であり、不安・罪悪感や広い意味でのストレスを抱えやすいということを、イギリスの有名な心理学者が報告しています。国が違っても世界中の子育て中のご両親は、同じような悩みやストレスを抱えています。
ただでさえ、こうした試練を伴うのが子育てですが、これに加えて、子どもにアレルギーなど慢性な病気があると、親の悩みは何倍にも深まります。ぜんそくのお子さんの場合には、夜中から明け方にかけて突然咳が出たり、苦しんだりします。すると親として予定していたスケジュールを変更せざるを得なくなったりします。会社に無理を言って時間を変更してもらったり休んだり、家事も仕事も突然の変更を余儀なくされます。ぜんそくの子どもの子育ては、親にとっては大変なストレスになりえます。
- 2.先生のお子さんはぜんそくだと聞きました。ぜんそくの子どもの親として、どんな経験をされましたか?
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私がぜんそくをもつご両親に向けて話ができるのは、私自身がアレルギーを専門とする小児科医であると同時に、ぜんそくの息子をもつ父親でもあるからです。
息子は現在6歳ですが、1歳のときにぜんそくを発症しました。ガイドラインでも推奨されている十分な治療をしましたが、妻が長期入院した時期に、息子も肺炎で1か月間入院。これをきっかけに、ぜんそくが悪化したのです。寝る前に咳が出ると、夜中から早朝にかけてぜいぜいしたり、苦しそうな呼吸に変わる、というような息子のぜんそくと生々しく向き合わざるを得ない状況になりました。
当時、職場の統括を任され遅刻が許されない立場にありましたので、息子にぜんそくの症状があらわれると、仕事か子どもかの究極の選択を迫られ、非常に苦しい思いをしたことを思い出します。従って、ぜんそくやアレルギーを抱えるご両親の悩みや不安が痛いほどわかり、共感できるわけです。
- 3.お子さんには、どんな治療をされたのですか? また、治療によって、お子さんや先生ご自身に変化はありましたか?
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息子のぜんそくは、月1回に満たない程度の頻度でしたが、それでも私にとっては大きな負担で、時に絶えられない程の状態になっていました。そして、子どもが負担になっているという親の思いは、子どもにも悪影響を与えるのではないかと思いました。これをきっかけに、これまでのぜんそく治療を見直すことにし、吸入ステロイド薬を一番少ない量で始めこれを継続してみました。すると、症状は見違えるほどよくなったのです。数年経過した現在、途中軽いゼーゼーを1回起こしただけで、息子は毎日元気に学校に通っています。
子どものぜんそく症状が改善することは、親子両者そして家族全体にとっていいことです。現在私は余計なストレスから解放されて、本来のエネルギーを発揮できる状態で、毎日を送っています。(図1)

- 4.ぜんそくの子どもと家族皆がもう少し楽になるには、どうしたらいいでしょうか? アドバイスをお願いします。
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ぜんそくはもはや、必要以上に心配したり、悩みやストレスを抱えたりするような病気ではありません。適切な治療と指導によって、症状をコントロールでき、皆がハッピーになれる病気だと思います。
私の息子の場合、たとえ「軽症」に分類される程度の症状であっても、それまでの状況が続いていたら、先が見えない袋小路に陥り、私は社会人として破綻していた可能性すらあったと思います。
そういう状況が、一つの薬で完全に打破できたのです。たとえ細かい小さな症状であっても、それをゼロのレベルにすることはその子にとっても、親にとっても、また兄弟や他の家族にとっても大切で、意味のあることだと考えています。
もし、皆さんのお子さんに気になる症状があるならば、主治医の先生に少しの勇気を持って、どうぞ相談してみてください。今の治療法が適切かどうかを判断し、適切な治療を行うことによって、ぜんそくがもっとよくなる余地があるからです。医師と患者そして親が一緒に力を合わせてぜんそくに向き合っていくべきではないでしょうか。これが、ぜんそくのない生活、みんながハッピーになれる生活への第一歩となるのだと思っています。



































